SNSで火が付き連載継続が決定、ついにドラマ化までこぎつけた話題作。
大学の同級生、セフレ、コンビニバイトの同僚、などなど、様々なシチュエーションにおける男女が過ごす一夜と、明けた朝のモーニングを描く短編集。奥山ケニチ氏の「ワンナイト・モーニング」1巻のレビュー。
1巻第一話「タマゴサンド」。大学生男子の部屋に遊びに来た同級生女子。その手土産は酒とコンビニのタマゴサンド。もともと同じ高校だった二人は、購買のタマゴサンドの取り合いがきっかけで仲良くなった間柄。
それから時が経ち、次第に女らしくなっていく彼女にドギマギするも、「男として見られてない自分」を感じ、男子はもう一歩が踏み出せない。同じベッドに寝ながら何もせず一夜が明け、二人は手作りタマゴサンドを持って花見へ。そこで美味しそうにサンドを頬張る彼女に、「俺、あんなに毎日タマゴサンド食べるつもりなかったんだぜ…」
…てな感じで甘酸っぱく展開される、ライトなラブ・ストーリーが満載の「ワンナイト・モーニング」。もちろんラブの結末はいつもハッピーとは限らない。時にせつなく、時にモヤモヤすることも。
そんなカップルたちが過ごすワンナイトの悲喜こもごもを、モーニングが優しく、やわらかく包み込む、という構図が、他のラブ・ストーリーには無い、本作ならではの独特な読後感。
愛も大事だけど、愛だけじゃダメなんだ!お腹が満たされないと、ハッピーになれないんだ!
…かどうかは分からないが(笑)、読むと不思議と心の中のいろいろなものが満たされてくるような、そんな漫画。シリーズ展開されるカップルの話もあったりして、とても面白い。短編形式なのでサクッと読めて、満足の読後感あるラブコメ漫画である。
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