【感想】「うたたね姫」-宮田紘次氏によるちょっと不思議な世界。

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「Fellows」にて「犬神姫にくちづけ」を絶賛連載中の宮田紘次氏による短編集・「うたたね姫」の感想です。

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あらすじ

少女(中学生?高校生?)が「うたたね」して見る不思議な夢の数々-。(「うたたね姫」全7話)

高校生の時にお腹の中に「ヘビ」を買っていた少女のちょっと不思議な物語。(「蛇腹」)

他、オマケマンガ含む全14編。

感想

上に紹介した二作ほか、学校の文化祭を舞台にした爽やかな青春もの「ラストダンスは踊り場で」、近未来の世界でネコ型の二人乗りスクーターが暴走して…「猫でタンデム」、ある日突然世界がゾンビであふれて…「腐臭が目に染みる」など、実験的とも言える短編がてんこ盛り。ヴァリエーション豊かで読者を飽きさせません。絵柄も現在の「犬神姫に~」近いものもあれば、それ以前のタッチの違うものもあったりして、これもまた短編集の楽しさ。

表題作「うたたね姫」全7話も短いながら「少女の幻想的な夢」が楽しめていいのですが、私のお気に入りは「蛇腹」。「腹の中でヘビを飼う」という非日常と少女の成長が、シュールに相まって良い雰囲気を醸しだしています。

宮田紘次氏の作品としてはもちろん「犬神姫にくちづけ」が絶賛オススメなのですが、宮田作品をもっと楽しみたいという方や、まずは短編から入って雰囲気を知りたいという方に、是非この「うたたね姫」を読んでいただきたい次第です。

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