【感想】「大平面の小さな罪」ー平面を操る力が引き起こす犯罪とは?

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「アフター0」などのSF作品でおなじみ、岡崎二郎氏の「大平面の小さな罪」を読みました。どこかで聞いたことのあるタイトル?(笑)シャレが効いてます。

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あらすじ

新宿駅の駅貼りポスターが一区画全て白紙に取り替えられる、という謎の事件が発生。そんな折、冴えない広告AD・宇田川のもとに、「平面管理委員会 行動局員」を名乗る女・セーナが現れる。ポスター事件はどうやら彼女のミスのせいで起こったらしい。そして平面世界を自由に調整できる力を持つセーナは、宇田川と組んで一儲けをたくらむが…。(「Phase1 Sena(セーナ)」より)

感想

あらゆる平面を自在に操作できる「平面管理委員会」という発想がユニークな「大平面の小さな罪」。全1巻完結でサクッと読めるSF漫画です。

本書を紹介する都合上、少しだけネタバレしますが(スミマセン)、第一話でのセーナと宇田川の企みはあえなく失敗。以降は平面管理委員会を追われたセーナが、自身の復帰を画策して平面にかかわる犯罪捜査に協力する形で物語が進みます。

「平面絡みの犯罪」という切り口がまたおもしろい。先述のポスターの白紙化などお手の物。有名絵画を書き換えたり、トランプのカードをいじってギャンブルに買ったり。ふと自分の周りを見回して見ると、実に平面に囲まれているわけで。平面にまつわるアイデアを漫画化したのは、さすが科学知識に精通している岡崎二郎氏ならでは、といったところでしょうか。

巻末には「大平面の小さな罪」の裏話を漫画化したあとがきマンガや、岡崎市の生誕から2010年までの足取りなどもまとめられていて、こちらもまた興味深い内容。岡崎氏の作品としてはなんといっても「アフター0」がおすすめなのですが、こちらも小粒ながら良い味を出している単巻完結の漫画です。

「大平面の小さな罪」の名言

かかってくるなら相手になってやるわよ。

最終話、決戦にのぞむセーナのセリフ。セーナというのは気が強くて腕も立つ女性なのですが、強気なキャラクターが切る啖呵、しびれますw。

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