【感想】「外天楼」-展開の読めない短編集。

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「それでも町は廻っている(それ町)」で有名な石黒正数氏の短編集・「外天楼(げてんろう)」の感想です。1巻完結のマンガとして読みやすく、また人気の作品です。

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あらすじ

少年・アリオと同級生二人は、成人向け雑誌を書店で購入しようとするが失敗。そこでマンションのゴミ捨て場に目をつけ、捨てられている雑誌の束を手に入れる。しかしそれには不思議な謎があった-?(「リサイクル」)

集合住宅「外天楼」で起きた変死事件。刑事・山上と冴子は遺体のあった部屋の不自然な状況に疑念を抱き、推理を重ねるが-。(「面倒な館」)

他、全9編。

感想

思春期の少年達、宇宙刑事(特撮)、ロボットのいる生活、刑事達、そしてフェアリー…。「それ町」を読んだ人ならご存知かと思いますが、主人公・歩鳥が出会うような謎事件がどの作品にも含まれます。「それ町」ばりのコメディ要素にニヤリとしつつ、「あー、なるほど。石黒氏らしい短編集だな…」と油断していると「あれ、この短編たち、実は…?」と中盤から怒涛の展開。

最初の1編と最後の1編を読み終わった時の読後感の落差。「あれ?この『外天楼』、(こちらが期待していた)石黒作品っぽくない…!」といい意味で裏切られ感いっぱいです。

元々は雑誌「メフィスト」に3年程かけて連載されていたようですが、後から読み直してみるとやっぱり最初からこの構想だったんでしょうね。すごいわ…!出来るだけネタバレしないように配慮して書いたつもりですが、予備知識無しでご覧になるとものすごく楽しめると思います。ギャグあり、謎解きあり、SFありのてんこもり。単巻完結で気軽に読める、オススメの作品です。

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