ポケモンカードの新拡張パック「ウルトラサン(SM5S)」「ウルトラムーン(SM5M)」。
本記事作成現在ではまだ発売されておりませんが、全カードリストが発表されたので、それを受けて所感など。
なお、あくまでも個人的な感想であることを予めご理解ください。
良い点
GXポケモンが強い・おもしろい
プリズムスターの登場で収録枚数は少なくなりましたが(各弾3枚ずつ)、登場したGXポケモンはいずれもユニークな性能ばかり。デッキに3~4枚入れたいという性質のカードではありませんが、デッキの創作意欲を掻き立てるカード達です。
ノーマルポケモンもユニーク
現状ではルガルガン・ゾロアークデッキに代表されるように、GXポケモンメインで戦うデッキが主流です。ですが今回はユニークかつ強力な性能を持つノーマルポケモンが多数登場。マニューラや、シロナとのコンボを持つルカリオ・ガブリアスなど、GXに頼らないデッキも多くなってくるでしょう。デッキの幅が広がるので歓迎したいところ。
新ルール・プリズムスター導入
環境・戦略を変えるおもしろい試みだと思います。ソルガレオ・ルナアーラ・ギラティナ・ダークライと、現状では色縛りが厳しいところもありますが、それはこれから徐々に解消されていくのでしょう。超ブーストエネルギープリズムスターは汎用性があるので、どのデッキでもOK。
ユニットエネルギーの登場
それぞれ3つのタイプを兼ねる新特殊エネルギー「ユニットエネルギー草炎水」「ユニットエネルギー雷超鋼」が登場しました。おそらく次弾では「ユニットエネルギー悪闘妖」も出るでしょう。
BW時の4タイプを兼ねた「ブレンドエネルギー」ほどではありませんが、デッキ構築の幅を広げるエネルギーです。こういうエネルギーがあると、デッキの創作意欲が湧きますね。
エスケープボードはおもしろい
残念ながら「かるいし」の再録はなりませんでしたが、別の機能を付加した新グッズ「エスケープボード」が登場しました。カプ・テテフGXに付ければ逃げエネ0、かつねむり・マヒでも逃げられるので、戦略が変わってきそうです。
ともだちてちょうの再録
トラッシュのサポートを2枚、山札に戻せるグッズ。このカード、好きなんですよね。バランスの良い力を持っている。特にサン&ムーン限定レギュで大きな力を発揮しそうです。
化石システムの変更
今回タテトプスとラムパルド、2つの復元ポケモン進化ラインが登場しましたが、今までの復元形式からグッズ「なぞの化石」から進化する形式に変更されました。
「なぞの化石」はボールで呼び出せないのでベンチに置くのが難しい部分もあるのですが、今までよりは立てやすくなったのでは。今後も「なぞの化石」形式を持続して欲しいところです。
悪い点
サポートの再録がひどい
ウルトラサンの「リーリエ」。ウルトラムーンの「マーマネ」。
これらは再録が必要なカードだったんでしょうか?
両方とも、直前に発売された「スターターセット伝説 ソルガレオGX ルナアーラGX」に収録されているカードで、リーリエに至っては4枚も入っています。またリーリエは新プレミアムトレーナーボックスや、イラスト違いではありますがGXバトルブーストにも収録。どんだけ入れるんや…。
正直、拡張パックを剥いて出すカードではないはず。それだったらなぜアセロラやグズマを入れない?
グッズの再録がドイヒー
ウルトラサンの「きずぐすり」「ネストボール」「ポケモンキャッチャー」。
ウルトラムーンの「クラッシュハンマー」「ハイパーボール」「ふしぎなアメ」。
なぜ、今これらの基本的なカードを再録するのか意味がわかりません。
これらも多くの構築デッキにすでに収録済み。またネストボールとふしぎなアメは前弾であるGXバトルブーストにも収録されています。
拡張パックとは何なのか…?
ダブル無色エネルギーはお腹いっぱい
XY・XY BREAKで拡張パックにダブル無色エネルギーが収録されたのは3回。
しかしサン&ムーンになってからは約1年で4回目の収録です。
拡張パックの種類が増えているので一概には比較できませんが、正直またか…という印象。
初心者でもスターターでいい加減枚数が足りているカードだと思うのですが、なぜ収録するのでしょうか。
2進化のたねポケ2種類いらん
今回、2進化ポケモンのたねが全て2種類収録される、という暴挙が行われました(復元のぞく)。具体的にはナエトル・ヒコザル・コイル・ポッチャマ・コリンク・フカマルの6種×2です。
XY(XY BREAK)の時もゾロアやコイルが2種類収録されるということがありましたが、それぐらい。今回のように「すべて」ではありませんでした。
2種類あることに理由があるのなら良いのですが、カードを見る限りそのような理由は見当たりません。株ポケは新しい水増し方法を思いついたな、としか。
ロトム多すぎ
ロトムはおもしろい特性を持ってるんですけど、両弾あわせて6枚もいらないでしょう。特に水タイプは二つあるし。次弾と分けても良かったのでは。
アンチカードが露骨すぎる
ゾロアークGX、特にルガゾロ(ルガルガン+ゾロアーク)デッキが猛威を奮っていますが、それに対するアンチカードの性能が露骨過ぎます。
具体的にはマニューラやナゲツケサルなど(上で書いたことと矛盾するようですが)。
筆者は個人的にはゾロアークGXなどを「使わない」方です。ですが強いカードを出しておいて、それを露骨に制御するやり方にも違和感があります。
ノーマルポケモンの復権は嬉しいのですが、少しバランス感覚を欠いているような気がします。
ポケモンだいすきクラブではなくアズサを
今回、XYからサポート「ポケモンだいすきクラブ」が再録されました。
このカード自体は良い性能を持っていて好きなんです。ですが今、公式ではやたらと「アズサ」を推してますよね。Youtubeの公式対戦動画でも、テテフで呼ばれるのは大体アズサです。
公式がここまでXYのカードを積極的に使っているのに、なぜこの弾でポケモンだいすきクラブを収録したのか、なぜアズサでは無かったのか、ホントに理解できません。それだったら公式で使わないで欲しい。
その他
- シロナはR枠なのね
- イーブイはエナジー進化再録で良かったのでは
- スターターセット伝説のソルガレオとルナアーラは再録なかったね
- スカタンクとフローゼルはいい加減まともなテキストにしてあげて
- スタジアム1種は少ない
- サーバー強化しろ
まとめ
というわけで【ポケカ】拡張パック「ウルトラサン」「ウルトラムーン」反省会、いかがでしたでしょうか。あくまでも個人の感想です。
事前情報からおもしろそうな弾やなぁ、って思ってましたが、開けてビックリ。
「サン&ムーン1周年でこれかよ…」
という、がっかりが半端ない内容でした。全体的に水増し感・手抜き感がヒドイですね。「ウルトラサン:全66種」「ウルトラムーン:全66種」と胸を張って言うには厳しいモノがあります。
これから拡張パックを剥くチビッコたちが「きずぐすり」とか手にすると思うと、ホントにいたたまれません。株ポケはサイダーを水で薄めて出すような商売をいい加減やめた方がいいと思います。
以上、「買ってもないのにどの口が言うとんねん」マンでした。
追記1
今回の再録について、シールド戦・ブードラ(ブースタードラフト)に向いている、という声を見かけました。
なるほど、とも思いますが、やはり拡張パックは「拡張パック」であるべき、スターターセットのデッキパワーを引き揚げるべきものだと、個人的には考えます。
※別に否定しているわけではないですよ。考え方は人それぞれ。
追記2
BOXの開封結果がいろいろなところでアップされているようです。
今回は1BOXに1枚、必ずスーパーレア以上が入っているとのことですが(初回限定かどうかは不明)、ざっと見たところ、
・RR×3枚、PR(プリズムスター)×1枚、SR以上(SR・HR・UR)×1枚
といった結果が多いようです。中にはRRが4枚で、RR以上が計6枚といったラッキーボックスも。
これは買うべきか…!と思いつつも、どうも1BOXでのRRダブリがあるようで。
グレイシアGX×2とかならまだしも、ディアルガGX×2、パルキアGX×2なんてのがザラ。これは地雷臭がプンプンする…!
SR以上もシロナが当たればまだいいですが、他は爆死っぽい。ショボいグッズのURなんか出た日には(泣)。
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